誘う華
あたし達『ドール』にはゼオンの様な魔物が一人世話人として付く。

世話人の魔物は狼人間だったり魔女だったりと種類はそれぞれ異なるけれど、どれも契約している魔物には敵わないものの、かなり腕の立つ者がなる。


そして、生まれた時から二人は一緒に育て家族同然としての絆をつくる。
それでも、世話人は腕に抑制用のブレスレットをしなければならない。

でないと、『ドール』を食べてしまう可能性があるから。

それ程、魔物にとって『ドール』は魅惑的なのだ。

「ご馳走様。やっぱりゼオンの料理はおいしい。」

「ん…。」

「ゼオン照れてる?」

「バッ…!照れてねーよ!アホかッ!」

「フフッ。」


照れてないとか言いながらゼオンたら耳が真っ赤なのに。

相変わらずだな。
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