未来は明るく…
「って~…」

私は、わざと笑いながら頬をなでた。

「今度は、勝つから!」
「おう!もうくんな!」

前は、私が下っ端にしていたI君だったから、多少の事は許せる。

またジャンケンをし、今度はI君が勝ったようだ。
負けた他校出身だった男子が、私の元に近付いて来る。

…へ?
…あれ?
もしかして、これって。


「I君からの命令なんだ。悪く思わないでね」


また殴られた。
また眼鏡が飛んだ。
頬が痛む。


勝ったI君本人は、私の眼鏡がずり落ちた顔を見、腹を抱えて笑っていた。
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