黒い炎
「くそっ…何であいつなんだ…?!」
ばんっと力一杯ベッドを叩き付けてみても、何かが変わるわけでもなくて…。
今頃何をしているのか、兄貴と一緒か…あの時のように微笑むのか…まさか違う誰かと?
小さかった黒い炎は、日々増していく思いと共に炎の勢いを増していた。
優弥自身でさえ気づかない内に、思いは膨らんでいた。
ため息の数だけ彼女を思う…今はただ傍に居ない彼女を思い、痛む胸と共に1人過ごすしか無かった。