黒い炎

「ちゃんと言えるんじゃない…自分の気持ち!」



何時も自分の気持ちを押し殺し、あたしの後ろに隠れていた鈴…あの鈴がちゃんとあたしの目を見て気持ちを伝えてくれた。



素直に嬉しいと感じた…なのに次の瞬間には悲しげに俯く彼女の姿があって…。



「あ、……うん…」

「鈴?」

「でも…会えない」



そのまま黙ってしまった鈴の頭を優しく撫でる。



「どうして?」

「………」

「鈴?」

「だって…優弥くんに…会うと…悲しくなる…だから…ダメなの…」

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