黒い炎

悲しい…?切なげにポツリポツリと言葉にした鈴に、何故?と問いかける。



「…優弥くん…に…彼女いるって思うと…関係ない筈なのに…すごく悲しいの…なんでかなぁ桜ちゃん…」


「…鈴…優弥の事…好き…なの?」


「……わからない…」


「でも会いたいんでしょ?…優弥も鈴を待ってるみたいだし」


「…優弥…くんが?わたしを?…」


"優弥も鈴を待ってる"この言葉に驚いたのか、あたしを見つめて動かない鈴。



「前はね、優弥も…色々あって荒れてて…帰りも遅くて顔を合わせ無い日が殆どだったかな…それが最近じゃあたしより帰りが早いし…なにより女の匂いがしない!香水の匂いがプンプンしてた…」


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