黒い炎
―――どんなに騒がしくても、何も聞こえて無いように、俺はただそこでぼぅっと座っていただけだった―――。
放課後…都に捕まった俺は、亮と共にカラオケに付き合わさていた。
マイク片手にはしゃぐ都と亮。
「イェーイ…って優弥ノリ悪っ!何なのよもー」
都はぼんやりしていた俺に文句を叫ぶ。
「………うっせぇ」
苛ついた俺は、無言で立ち上がり扉に向かった。
「ちょっと優弥どこ行くのよ!!」
「…お前うるさい…帰るわ」
「カラオケ来て静かな方がおかしいでしょうがっ…って待ちなさいよ…」
「優弥ー俺を置いてくな…」
「あ…これ置いとくわ…じゃあな」
「ちょっと…!」
テーブルに金を置き、俺はさっさと部屋を出た。