黒い炎
「何なのお前ら」
「何なのじゃないわよ!何で勝手に帰っちゃうのバカ優弥っ」
「そうだよ置いてくなよな…」
無視して歩き出した俺の腕を、ぐいっと掴んだのは都。
その手をスルリと外し俺はまた歩き出す。
正直うぜぇ。
「ちょっと優弥!」
苛ついていた俺は、懲りずに俺の腕に絡みつく都を睨み付けていた。
「…いい加減にしろ」
「あ…ごめん…」
ぱっと離れた都を冷たい目で見下ろす。
「じゃ解散しようぜ!俺が送ってやる行こうぜ都っまたな優弥」
都の腕をとった亮は軽く片手を挙げると、俺に視線を飛ばした後背を向け夜の街に消えていった。