黒い炎

想像するだけで身体の奥がズクンと疼く気がした。




女なんて簡単だ…そう思っていたのに、鈴は他の女とは違う同じじゃない。




触れたいのに触れられない女。






触れてしまえば壊してしまいそうなくらい儚い。



汚い俺が簡単に触れてはいけないような気がしていた。




きっと優しくなんて触れられないから……。



初めて会った日、あの時の鈴の怯えた顔に少なからずも興奮を覚えた。



だから俺は彼女に触れてはいけないんだ…傷つけたくないから…?何故?…今までそんな事を思った事も無いのに…。




欲を吐き出す為に擦り寄る女を利用し乱暴に扱ってきた。



愛なんて存在しない自分本位な行為。








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