黒い炎
リビングのソファーに鈴を座らせ、桜が買い置きしているジュースを出してやった。
「…すみません、ありがとう…ござ…」
「敬語…使わなくていいから、そもそも俺のが年下だし」
遮るように喋ると、驚いたような怯えた瞳を俺に向けまた俯いてしまった。
「はぁー」
俺のため息に肩をビクッとさせ、伺うようにチラリと視線を向ける鈴。
その怯えた顔が瞳が俺を誘う。
向かい合わせに座っていた俺は立ち上がると、鈴の隣りに移動しどかっと腰を降ろした。