黒い炎
逃げる鈴を追いソファーへと押し倒す。
「……ゃ…」
紅く染めた頬を隠すように、鈴は両手で顔を覆った。
手首を掴み顔が見えるように開くと、その手を顔の両脇に押さえつける。
潤んだ瞳が俺を捉えた時、胸の奥がざわめき出した。
もっと触れたい、壊したい…。
白い首筋に歯をたて舌でなぞる…耳朶を転がし流れた涙を舐め取り、そのまま唇を覆う。
「ひゃっ…あっ…ふっ…」
舌を絡め激しいキスを繰り返す。
「…鈴」
「…ゆうや…くん」
互いに確認し合うように名を呼び合い何度も口づけを交わした。