黒い炎

人と深く関わるのを避けてきた。




愛なんて…女なんて…いつも心は醒めていた。




なのに…今、俺の心も身体も確かに彼女を求めている。




鈴が足りない。




会いたい…触れたい…甘く優しい香り、柔らかな肌…脳まで痺れる声…思い出しただけで身体の芯が疼きだす。




正直ヤバイ。




自分は醒めた人間だと、感情など存在しないのだと思っていた。



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