黒い炎
カチャ、パタン
玄関から聞こえた音に亮の顔が輝いた。
「桜さん?!」
パタパタと足音が近づくと共に聞こえた声。
「ただいまーゆうや帰ってんのー?」
リビングに顔を出した桜と目が合ったのだろう亮。
「桜さん!お帰りなさい…//」
「…亮?また来てんのあんた?」
「ひ、酷い…桜さんの顔が見たくて来てるのに!!」
「…バ…バカ…///」
桜は亮に小さく言い返し、恥ずかしげに頬を染めた。
何だ…桜もまんざらでも無いってワケか。
俺にはわかんねぇな…好きだとか…愛してるとかそんなの…。
お互いを意識しているであろう2人。
その姿を眺める冷めた俺がいた。