黒い炎
透明な彼女
「…お前…キモいよ」
起き上がった俺の前で、気持ち悪いくらいの笑みを浮かべる亮に言ってやった。
「何とでも言え!許すよ義弟!」
「は?誰が義弟だよ…」
俺の肩に置かれた亮の手を払いのけ、俺はまたベッドに寝ころんだ。
「こらこら優弥もう寝んなって」
俺を引き起こし亮は言う。
「…何だよ」
「桜さんが…夕飯作ってくれるって言ったの!だから起きろ!鈴さんもいるんだから…って…わぁー」
鈴?その名に反応し、急に起き上がった俺に驚き亮が尻餅をついていた。
「…ってぇ」
「あ…わりぃ…つーか桜が夕飯って?」
ベッドに座り直した俺は、亮に問いかけた。