黒い炎
「さっきトイレ行ったら桜さんが鈴さんとキッチンにいてさー」
「で?」
「"亮ご飯食べてくでしょう?"って聞くわけ!勿論"はい"って答えたけどいいよな優弥?」
「俺がいいって言わなくてもてめぇは食うだろが…聞くなバカ」
「あ、バレた?あー桜さん…キミを食べたい…ぐぇっ!」
クッションを抱きしめる亮に蹴りを入れ、俺は自室を後にした。
廊下に漂ういい香りに、俺のお腹が反応を示す。
「…ハラ減った」
ぐぅーっと鳴ったお腹を押さえ、俺はキッチンに向かった。
キッチンでは、シンクの前で笑いながら作業する桜と鈴がいた。
「桜…ハラ減った」
「優弥?亮呼んできてよ」
「だるい…自分で呼びに行けよ」
俺は椅子に座りテーブルに突っ伏した。