黒い炎

桜はベンチに座ると、小さく息を吐き出した。



隣に座りクスッと笑った亮は、桜と自分の掌を重ねるとスルリと指を絡めた。



「…ぁ…///」


亮に心を読まれたようで、桜は羞恥に頬を紅く染めた。



「もう…解ってると思うけど…俺、ずっと前から桜さんが好きだ」


俯いて地面を見ていた桜は、突然の亮の告白にばっと上げた顔を亮に向けた。


「俺っ桜さんが好きだ…だから、他の誰にも渡したくない!誰にも…」


繋いだ手に"ぐっ"と力がこもる。


余りの真剣さに、亮から目をそらせない。



「あ…あたし…も、亮が……」

「俺が?」


じっと見つめる亮に、桜は心を決めた。
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