黒い炎
『2人…似てるきがする』
亮が呟いた言葉を思い出す。
「俺と鈴が…?」
亮は家が近所って事から、小さい頃から互いを良く知る仲だ。
亮はあの頃の優弥の異変に気づいていた。
『お前なんかあったのか?』
さらりと言った亮に、俺は何故だか"コイツなら…"と思え全てを包み隠さず応えた。
『そっか…ありがとなちゃんと言ってくれて』
亮はそう言って、照れくさそうに笑っただけだった。
正直ホッとした、憐れみや同情なんていらないから。
それと同時に自分が酷く汚く思えた。
こんな俺から離れず友達でいてくれる、理解しようとしてくれる…そんな亮が眩しかった。
深く暗い心の闇が自分でも怖かった。