黒い炎

同じような過去をもつ2人なら、互いに感じるモノがあってもおかしくないのかもしれない。



鈴は男が怖い…それは過去に原因がある。



ふとした時に見せる鈴の表情が、その過去に未だ苦められてるのだと物語っていた。



優弥に初めて会った日、鈴は男である優弥に怯えていた。



だけど、鈴も優弥の"何か"を感じとったのだろう、いつの間にかあまり怯えなくなっていた。



"鈴"



"ゆうやくん"



互いに名前を呼び合うなんて…。



いつもあたしの後ろに隠れるようにして歩き、男の子とは目も合わせない。
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