黒い炎
「お兄ちゃん…お兄ちゃん…うぐっ…うー…!!」
兄を呼び続ける私の口を掌で覆い、再び覆い被さる彼が言った言葉に耳を疑った。
「この格好…誘ったんだろ?」
幼さの残るあどけない少女だが、身体つきはすでに"女"で…膨らんだ胸が邪魔だと彼女はいつも思っていた。
「…うー…うー…」
違うと首を振る私にお構いなしに、彼は片手でお腹まで開いた胸元に手をかけると、強引に引っ張った。
弾け飛んだボタン。
「…うー…?!」
着なければよかった…お気に入りのワンピース…。
下着ではあるが胸どころか下腹部までもがさらけ出され、羞恥と恐怖で私の頭はおかしくなりそうだった。