竜王様のお気に入り
「あらぁ・・・。
誰かと思えば、元コハクの世話係の、イオリじゃないの。
今はあなた、コウリュウ様のお側にいるんだったわね。
ふふっ・・・。
コウリュウ様があたくしを、お召しになったのかしら?」
イオリは感情を押し殺して、シリュウに一礼した。
「はい。
コウリュウ様がお呼びです。
王宮にお越し下さい。」
シリュウは勝ち誇ったように、イオリに笑いかけた。
「いいわよ。
コウリュウ様ったら、やっとお気づきになられたのね。
この、あたくしの美しさに。」
イオリはまだ一言も、お召しの理由を言ってはいないのに、既にコウリュウに求愛されるかのような、図々しいシリュウの口振りである。
シリュウはどこまでも、イオリの鼻につく女だった。
「そうだイオリ。
あたくしは、コハクのような尻軽ではないから。
コウリュウ様のご意志には、ちゃんと従うわよ。」
イオリはシリュウの高らかな笑い声を聞いて、思わず殴ってやりたい衝動にかられてしまった。
誰かと思えば、元コハクの世話係の、イオリじゃないの。
今はあなた、コウリュウ様のお側にいるんだったわね。
ふふっ・・・。
コウリュウ様があたくしを、お召しになったのかしら?」
イオリは感情を押し殺して、シリュウに一礼した。
「はい。
コウリュウ様がお呼びです。
王宮にお越し下さい。」
シリュウは勝ち誇ったように、イオリに笑いかけた。
「いいわよ。
コウリュウ様ったら、やっとお気づきになられたのね。
この、あたくしの美しさに。」
イオリはまだ一言も、お召しの理由を言ってはいないのに、既にコウリュウに求愛されるかのような、図々しいシリュウの口振りである。
シリュウはどこまでも、イオリの鼻につく女だった。
「そうだイオリ。
あたくしは、コハクのような尻軽ではないから。
コウリュウ様のご意志には、ちゃんと従うわよ。」
イオリはシリュウの高らかな笑い声を聞いて、思わず殴ってやりたい衝動にかられてしまった。