竜王様のお気に入り
ソファーに座った二人。


ヤヨイはイオリが訪れた理由を聞きたいといった顔をしている。


イオリはヤヨイを

『素直なお方』

と評した。


正にその通りで、ロクでもない者だらけの天界において、ハクリュウはヤヨイの純粋さに新鮮な感覚を覚えたものだ。


ヤヨイは俺が守る。


ハクリュウは、その事のみを思っていた。


やっと手に入れた、愛しい娘と安らぎの時間を、手放すつもりは微塵もなかった。


さて、どう動こうか。


悩ましい所だった。


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