竜王様のお気に入り
軽く伸びをしながら、青年は言う。


「それは・・・。
ここが俺の部屋で、俺のベットの上だから。
自分のベットに横になってたの。
ついでに、キミも寝かせてあげてた。
気を失ってたからね。」


いやいや・・・。


『見知らぬ女の子を隣に寝かせて、横になっている神経を聞きたい。』


と、ヤヨイは憮然としたが、美青年が次の言葉を続けたので、抗議するのは止めた。


「俺は、誰か?
俺はハクリュウ。
まっ、気軽に“ハクリュウ”と呼んでくれていい。」


白龍・・・?


何て大それた名前であろうか。


白龍とは、さっき見た竜王様の姿ではないか。


「ここは何処?だったっけ?
さっき言っちゃったな。
そう、俺の部屋。」

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