竜王様のお気に入り
「ハクリュウの気持ちは涙が出そうな位すご~く嬉しいよ。
姉様や如月にも会いたい。
でも・・・。
本当の本当にいいのかな?
偉大なる竜王陛下が、居なくなったら、天界は困るんじゃないの?
今の天界があるのは、ハクリュウのお陰なんでしょう?」


ヤヨイはずっと不安に思っていた事を口にしてみた。


ハクリュウを困らせたくなくて、言えずにいたことだ。


ハクリュウはしきりに『気にするな』と言ってくれたのだが、ヤヨイはやはり心の中に、何かスッキリしないモノが引っかかる。


ハクリュウは、自分の額をヤヨイの額にくっつけて笑った。


「いいに決まってる。
それに、コウリュウは俺よりずっと偉大な王になるよ。」


あいつは俺と違ってワガママは言わないからね。
…と、ハクリュウは笑って付け加えた。

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