竜王様のお気に入り
ポーカーフェイスを装って、コウリュウは横向きのまま、シリュウに伝えるべき事を伝えた。


コウリュウを見つめたままのシリュウに、イオリが追い討ちをかける。


「よって、シリュウ様が王妃陛下になられることは、ございません」


イオリは気分よく、この言葉を言い放った。


言いながらイオリは、笑みがこぼれそうになったが、神妙な表情でいなければならない。


ようやく、言葉の意味を理解したシリュウは、想定外の行動に出た。


「そんなバカな!
あたくし信じられませんわ!
この目で確かめて参ります!」

そう言うと、応接室を飛び出した。

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