竜王様のお気に入り
コウリュウとイオリは、しばらく何が起こったのか分からずに、その場を動く事ができずにいた。


「コウリュウ様!
まずいです!」


イオリの叫びで、我に返ったコウリュウは、無言で走り出す。


コウリュウの深紅の髪が、たなびいた。


―――。


「陛下!陛下!」


またもシリュウは、禁を犯した。


竜王陛下の部屋の豪奢な扉を、許可を得ずに開け放ったのだ。


「・・・!!」

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