竜王様のお気に入り
またも聞こえた、自分を呼ぶ声に、チラリと竜王がそちらを見て、視線をシリュウから外した。
それを、見逃さなかったシリュウは、チャンスとばかりに、紫色の光の帯となり、窓から弾かれたように飛び出して行った。
「ふっ…愚かな…。」
竜王は嘲るように呟くと、自らも白い光の帯となって、窓から出て行った。
―――。
ハクリュウが部屋から居なくなった事で、部屋の中には静寂が帰ってきた。
コウリュウは、ふうっと一つ息を吐き出し、乱れた髪を手で梳いた。
追わなくては…。
コウリュウも赤い光になろうと思った矢先、微かに物音が聞こえた。
ヤヨイがベッドにもたれ掛かかった音だろう。
座り込んでいる。
コウリュウは、ヤヨイの元へと近づいた。
それを、見逃さなかったシリュウは、チャンスとばかりに、紫色の光の帯となり、窓から弾かれたように飛び出して行った。
「ふっ…愚かな…。」
竜王は嘲るように呟くと、自らも白い光の帯となって、窓から出て行った。
―――。
ハクリュウが部屋から居なくなった事で、部屋の中には静寂が帰ってきた。
コウリュウは、ふうっと一つ息を吐き出し、乱れた髪を手で梳いた。
追わなくては…。
コウリュウも赤い光になろうと思った矢先、微かに物音が聞こえた。
ヤヨイがベッドにもたれ掛かかった音だろう。
座り込んでいる。
コウリュウは、ヤヨイの元へと近づいた。