竜王様のお気に入り
しかしある日、コウリュウの秘密の人間界行きに感づいたイオリが付いてきた。

ヤヨイは、ことのほか喜んで、イオリに飛びついた。

そしてイオリの耳元で、嬉しそうに重大な報告をした。

「イオリさん聞いて。
私ね、授かったみたいなの。
・・・赤ちゃん」

イオリはその整った表情を崩して、嬉しそうに何度も頷いた。

「ハクリュウ様はさぞお喜びになられた事でしょう?」

「それがね。
実は・・・まだ教えていないの。」

「まあ・・・!
それはいけません。」
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