竜王様のお気に入り
ヤヨイは、ハクリュウの嬉しそうな微笑みとは逆に、不安が増していた。
それもその筈。
本人は至って真面目に、食べられると思っているのだから。
『ハクリュウは、エサが来たから嬉しいんだよね。
だって“味わうか”って言ってたもん。
やっぱり私、ここで死ぬんだ。
姉様、ごめんなさい。
せっかく姉様が覚悟を決めた、大役だったのに。
巫女でもない私が、竜王様に食されてもいいんだろうか。
でも・・・。
痛いのは嫌だな。
無残に、喰い千切られるのかな。』
普段明るく振る舞っているヤヨイだったが、やはり思う所はたくさんある。
それもその筈。
本人は至って真面目に、食べられると思っているのだから。
『ハクリュウは、エサが来たから嬉しいんだよね。
だって“味わうか”って言ってたもん。
やっぱり私、ここで死ぬんだ。
姉様、ごめんなさい。
せっかく姉様が覚悟を決めた、大役だったのに。
巫女でもない私が、竜王様に食されてもいいんだろうか。
でも・・・。
痛いのは嫌だな。
無残に、喰い千切られるのかな。』
普段明るく振る舞っているヤヨイだったが、やはり思う所はたくさんある。