竜王様のお気に入り
自分の首に手を回して顔を埋めているヤヨイに、ハクリュウは今まで抱いた事のない感情を確信していた。
何千年もの間、天界の王として君臨してきたハクリュウ。
生け贄だって数え切れないほどに、いたはずである。
そんな龍神の王である竜王が、生け贄の隣に居た小娘に、あろうことか一目惚れしたのだ。
その上、愛しさまで覚え、竜王にあるまじき振る舞いまでしている。
ヤヨイに会ってからのハクリュウに、威厳らしいものは微塵も感じられない。
完全に王であることを忘れ、無意識に素に戻ってしまっているのだ。
竜王になって以来、他の者達には絶対に見せたことのない、ハクリュウの、これが本来の姿であった。
何千年もの間、天界の王として君臨してきたハクリュウ。
生け贄だって数え切れないほどに、いたはずである。
そんな龍神の王である竜王が、生け贄の隣に居た小娘に、あろうことか一目惚れしたのだ。
その上、愛しさまで覚え、竜王にあるまじき振る舞いまでしている。
ヤヨイに会ってからのハクリュウに、威厳らしいものは微塵も感じられない。
完全に王であることを忘れ、無意識に素に戻ってしまっているのだ。
竜王になって以来、他の者達には絶対に見せたことのない、ハクリュウの、これが本来の姿であった。