竜王様のお気に入り
「明日にでも、アンジェを皆に分け与えよう。
しばらくはそれで、民達を納得させておけ。
天界中に触れを出し、余計な感情は排除せよ。
コウリュウ・・・。
そなたには、もう一度言っておく。
ヤヨイは分け与えぬぞ。
よいな?
分かったら下がれ。」
こういう時のハクリュウは、絶対に意見を曲げることはないのだ。
コウリュウは竜王陛下説得を、残念ながら諦めた。
丁寧に一礼して、部屋から出たコウリュウだったが、実はまだ信じられない。
兄はあの天界の住人達が殺し合いをした大惨事を経験し、天界統一を成し遂げた偉大なる龍である。
人間の生け贄を分け与えなければどうなるか、十二分に分かっているはず。
それよりも人間を優先するのか?
それはあの人間が、琥珀色の瞳を持っているからなのか?
そんな事を考えながら、コウリュウの足は食堂へと向かって進んでいた。
しばらくはそれで、民達を納得させておけ。
天界中に触れを出し、余計な感情は排除せよ。
コウリュウ・・・。
そなたには、もう一度言っておく。
ヤヨイは分け与えぬぞ。
よいな?
分かったら下がれ。」
こういう時のハクリュウは、絶対に意見を曲げることはないのだ。
コウリュウは竜王陛下説得を、残念ながら諦めた。
丁寧に一礼して、部屋から出たコウリュウだったが、実はまだ信じられない。
兄はあの天界の住人達が殺し合いをした大惨事を経験し、天界統一を成し遂げた偉大なる龍である。
人間の生け贄を分け与えなければどうなるか、十二分に分かっているはず。
それよりも人間を優先するのか?
それはあの人間が、琥珀色の瞳を持っているからなのか?
そんな事を考えながら、コウリュウの足は食堂へと向かって進んでいた。