竜王様のお気に入り
「申し訳ありません竜王陛下。
指し出た事を申し上げました。」


深く礼をするコウリュウの肩が、小刻みに揺れていた。


「どのように語ればよろしいのでしょうか。」


頭を上げると、コウリュウは冷たい瞳でヤヨイを見た。


「いえ・・・本当に結構です。
ごめんなさい。」


「竜王陛下のご命令です。
お話し致します。」


コウリュウの妖艶な瞳は、どこまでも冷たい。


ハクリュウは何か考えていたような素振りをしていたが、閃いたと言わんばかりにコウリュウに指示をした。


「コウリュウ、イオリを呼べ。」


「・・・・・!?」


言葉も発せられない程、コウリュウは驚いた。

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