涙なあたしと笑顔なあなた
やっぱりモテるのかな?
1位って・・・。
ってゆうか緩奈ちゃん何気に嘘言ったよね?!
もー・・・
「ってゆうか春ちゃん、こんなに遅くなって大丈夫?門限とか無いの?」
藤村君が心配そうにあたしの顔を覗き込む。
「あー、大丈夫・・・」
あたしの親、あたしには無関心だし。
「お母さん怖くないし、お父さん単身赴任中で・・・」
「そっか。よかった」
でもそろそろ本当に遅いから電話をする。
聖に。
「ごめん藤村君、電話してもいい?」
「うん、いいよ」
プルルルルルル...ガチャ
『もしもし』
「もしもし聖?あたし今日遅いからご飯いらないよ」
『・・・そっか。気をつけて帰って来いよ』
「うん。じゃあね」
プッ...ツーツーツー...
あたしは無機質な音を出すケータイを見つめた。
お母さん・・・いつになったらあたしに電話番号教えてくれるんだろう。