ほんとの気持ち
仲良し3人組
木村絵里加(キムラ エリカ)
松浦舞桜(マツウラ マオ)
私で
只今くだらないことで
熱く語り盛り上がり中
「うちらの学年で
一番モテるのは
ぜったーいに北村くんでしょ」
と自信ありげに舞桜
「舞桜はわかっちゃないなぁ。
本当にモテる人が
ズボンを前後ろ間違えて
はくと思いますか?
うちだったらそんな間抜けな奴
あり得ないね」
絵里加が鋭く言う
「あ、あれは・・・
ウケを狙ったん(だといいな)だょ」
と焦って舞桜
2人の視線が私に注がれる
つまり私の意見で
この討論の勝者が決まる
正直北村くんが
かっこいいかどうかなんて
わかんないしどうでもいい
しかし問題は私が
回答を誤った場合だ
どちらか片方の機嫌を
大いに損ねて
このくだらない討論が
まじな戦争になりかねないのだ
いつだったかこんなことがあった
50代後半であろう
英語の加藤先生のふさふさの
髪はカツラであるかについて
話し合ったとき
今回の如く舞桜と絵里加の
意見がわかれた
そして私に最終決定権が与えられ
より熱く語っていた絵里加の
意見に賛成し
絵里加は自慢げに
舞桜に
「残念だったね
舞桜くんもこれを機に
私のことリスペクトするといいよ」
と言った
冗談で言っているのは
言うまでもない
しかしそのあと
舞桜がなんでか
すねちゃって
次第に喧嘩になっていったのだ