アラサーだって夢をみる【12/23番外編追加】
会場は円卓がたくさん並んでいて、すでに客も一杯だ。
開演までもう少ししかない。
慌てて自分の席につき、同じテーブルの女性達に挨拶をした。
遠くから来ている人も多いようで、三神さんの人気っぷりが伺える。
私のテーブルは一般客で本人を見るのは初めてという女性ばかりだった。
緊張しますねーと話していると、会場の照明が徐々に暗くなってきた。
舞台袖から人影が現れ、スポットライトがあたる。
「こんばんは、三神玲二です」
生の三神さんだ……
三神さんの声は脳の深いところに届くような響きでドキドキする。
普通に喋っていても凄くいい声で、私はだんだん夢心地になっていった。
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