アラサーだって夢をみる

でも、一昨日から随分お金使ってるよね。
食事も全部出してくれてるし。
払うって言っても絶対受け取ってくれないし。
なんか申し訳ないなぁ……。   

そんな事を思っていると、頭を撫でられた。

「まだ時間あるから」

「こっちおいで」

三神さんはソファーに座り、私を前に立たせて手を握る。

「お金出してもらって悪いなあって思ってるだろ」

「はあ」

「俺が強引に引き止めたんだから、気にする必要ないだろ?」

「でも……」

「じゃ、お礼にキスして」

「は?」

「俺がしてばっかだったじゃん」

私を膝の上に跨らせた三神さんは楽しそうに笑ってて。  

「今度は沙理がして」

ほら、と肩を引き寄せられた。    


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