恋愛小説のススメ
「優くんっ!!」



突然話しかけたせいか、二人とも驚いていた。





「楓さん……?」

「優くん、その人誰?あたし本当は昨日も見たんだよ?昨日はそりゃ、ただの知り合いなのかなって思ったよ。でも、次会う約束までしてるし、やっぱり浮気してたの?!」


あたしは何かがキレたように早口で怒鳴ってしまった。



「楓さん?どうしたの?」




気付いたら、あたしは泣いていた。


怖くて怖くてたまらなかった。


この一言を聞くのが怖くて、その答えを聞くのが怖くて。




「とりあえず何処か移動しない?ここじゃあれだから。」


一緒にいた女の子が話しかけてきた。



そして、あたしたちは近くの公園に移動することにした。






「落ち着いた?これ、良かったら使って?」

「ありがとうございます。」


女の子があたしにハンカチを差し出した。



「楓さん。」


優くんに呼ばれて、一瞬ビクッとした。



「俺……今まで楓さんに黙ってた事があるんだ。」



やっぱり……。


浮気なのかな。


いやだよ。


あたし捨てられちゃう。


あたしから


優くんを盗らないでよ…………。


優くん、一人にしないでよ………。
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