恋愛小説のススメ
「だからありえないって!縁起でもないこと言わないでよっ!優くんはそんな人じゃないよ!ほら、もう昼休み終わっちゃうよっ!!」



浮気かぁ。


まさかね。


優くんに限って無いよね。


でも……もし、万が一そんなことがあったら、あたしは……あたしはどうなるの?


今みたいにもう、しゃべることも出来ないのかな……。


永遠なんて無いけど、あたしはこれからもずっと優くんと一緒にいたいよ……。







午後の授業は全く集中出来なかった。



授業中、あたしはただ空を眺めながらもしものことを考えていた。





「楓さん?」

「えっ?優くん?ごめんね、どうしたの?」



どうやらあたしはずっとぼーっとしていたらしく、授業が終わって心配して優くんが様子を見に来てくれたらしい。


「楓さん、大丈夫?」




彼が心配そうにあたしを見る。


「うん。大丈夫。帰ろっか。」



あたしは静かに席を立ち、横に掛けていたカバンを取ろうとした。


「あっ、ごめん。今日は無理なんだ。ちょっと用事あって。楓さん先に帰ってもらっていい?」

「えっ……。用事?」



昼休みの2人の言葉が頭を過る。


浮気?


まさかね。


用事って言ってんじゃん。


ちゃんと優くんを信じないと。
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