恋愛小説のススメ
「うん。わかった。またメールするね。バイバイ。」


あたしはちゃんと彼の顔も見ずに教室を出た。









あれからどのくらいたったのか分からないけど、あたしはしばらく家の近くの公園にいた。



優くん、何してるんだろう……。


会いたいな……。




いつの間にか日が暮れて、辺りに人影がなくなった。

あたしは座っていたブランコから立ち上がり、お尻をはらった。



夜道から聞こえる笑い声。

あたしの前には楽しそうに笑う、カップルらしき2人組が歩いていた。



あれ?


うそ……。


まさかね……。


タイミング良すぎるよ……。


うそだよね……。


いやだよ……。


何かの間違いだよね……。


………優くん………。




目の前には、彼と知らない女の子が楽しそうに歩いていた。




ありえない……。


帰ろう……。


こんな時間に優くんがいるはずないよ……。


きっと今頃おばさんとご飯食べてるよね?


帰ろう……。


大丈夫、何かの間違いだよね?


もう、どうしたらいいのか分からないよ……。


いやだよ……。


優くん……。
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