月夜のウタヒメ
どっかで見たことあるような顔・・・
だんだん近づいてくる。
「もしかして・・・レオン様ですか?」
「・・・・あぁ。
お前、誰だ?初めての奴か?」
あたしのこと。
忘れてるらしい。
あれしか会ってないんだから当たり前か、、、
「いえ、怪盗兼メイドのミラです」
わざと怪盗ってつけてみた。
こんくらいしなくちゃ分かんないでしょ?
「あぁ、あの・・・。
なぁ?」
「はい?」
「歌・・・。
うたってくれないか、、、、?」
どこか寂しげな横顔が語りかけてくる。
「はっ・・・はい。」
なんか緊張・・・・
「ラーラララーランラー・・・・」
今にも届きそうな月に向かって歌った。
どこか寂しそうな王子にも・・・