【短編】ロック☆チョコレート


セーラー服に着替えて学校へ向かう。


教室に入るとすぐに中山奏弥とぶつかりそうになった。


わわっ。


びっくりしてたじろいでいるあたしとは対照的に彼は何も言わずに去って行く。



「あっ……」



彼の背中に小さく声を漏らす。


メガネ、外せばいいのに。
外した方が絶対カッコいいよ。



「なに見てるの?」


「わあ!…って驚かせないでよぉ」


「勝手に驚く方が悪い」



あたしの隣に仁王立ちで立っているのは女王さ…じゃなくて、木下美姫。


美しい姫。

名前の通り美姫は可愛くて綺麗だ。


ただ、性格が姫と言うより女王様。


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