【短編】ロック☆チョコレート


散々ごねたけれど石頭の中山先生には通じずに結局やるはめになった。


でも何故か中山奏弥も一緒に。


少し先を歩く彼を見つめる。


そういえば彼はいつも中山先生にこき使われてるような……



「重たいっ」



あまりの重さにそう叫ぶと中山奏弥があたしが持つ辞書を何冊か持ってくれた。


あ……



「ありがとう」


「…………」



…優しい。さりげなさが更に良い。



「中山くんって優しいよね」


「………」



無視されてもいいよ。
ただ聞いて欲しいだけだもん。



「ギターの音も優しかったなぁ…。あたし、中山くんのギターの音、好きだよ」



音だけじゃなくて、あなたも。

好きです。


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