【短編】ロック☆チョコレート
あの優しさの塊のような人が殴る…?
「南を追いかけろってさ」
笑いながら中山奏弥は話した。
それって―――…
「だから未歩の手、奪いに来た」
甘い声に、頭が痺れる。
嬉しい。
嬉し過ぎるよ……
奏弥。
「隣に来て…っ…」
「ほんと、隣に来てだのあたしの手奪ってだの、ワガママな女」
そう言いながら
ちゃんと来てくてれる。
ワガママにもなるよ。
好きだもん。
好きなんだよ、いっぱい。