【短編】ロック☆チョコレート
「泣くなよ」
「……むりっ」
泣く。今日は泣く。
想いが繋がったお祝いのかわり。
「変わったやつ」
そう言って奏弥はあたしにキスをした。
――… 幸せだ。
「そういえばチョコは?」
「え?捨てた」
「はっ」
あり得ねぇって彼は言うけど、元はと言えば奏弥があたしをフるから…!
すると奏弥は据わった目であたしを見ながらメガネを外した。
そ、奏弥?
顔が怖いよ、ってか何か企んでる美姫の顔そっくり。