俺はもう猫じゃない!
「ありがとうございました。」
私は雪斗くんからケーキの入ったBOXを受け取った。
結局チョコレートケーキと苺のショートケーキを買った。
「ことちゃん、気をつけて帰ってね。雨がすごいから」
「うん。雪斗くんもお店番がんばってね。また学校で。」
Petit Bonheurをでた私は急いでアパートへ早足で歩いた。
本当にすごい雨。まだ春なのに、もう梅雨がきちゃったのかな…
気づけばアパートはもう目の前。
「……あれ?」
私は目を細めた。間違いない。あれは男の人だ。
土砂降りの中、アパートの入口前に座り込んでいる。
あたりは暗くなりはじめていて、街灯がその人を照らしていた。
あやしすぎる……。
わたし、あの人を通り越さなくちゃいけないんだ…
怖いよ〜!