俺はもう猫じゃない!
「大学〜大学〜♫」
銀は「大学の歌」なるものをつくりだし、歌いだした。猫なのに、大学の授業を理解できるのかな?
私たちがエレベータから降りて一階のエントランスから外にでようとしたとき、目の前に一台のタクシーがちょうど止まった。
「あ!秋!」
「湖都。……友達?」
降りてきたのはなんと秋だった。
そして秋は私といっしょにアパートからでてきた銀に気付いた。
…し、しまった!銀のことを説明しないと!
「し、親戚の山吹 銀っていうの!家出してきて、しばらく私の家に居候することになったんだ。ね?銀!」
「よろしく。秋くん」
銀はにっこりと秋に笑いかけた。
「ふーん。秋でいい。湖都。ハンバーグ残してくれた?」
「あ、俺が食った。」
そうだった!ハンバーグ!秋の大好物なのに!
「ごめんね!銀が食べちゃったからまた今度つくる!今日はなにが食べたい?昨日かってきたケーキもあるし、グランプリのお祝いしよう!」
「ああ…うん、決まったら、またメールする。ありがとな」
「ううん!じゃあ待ってるね!いってきます」
「いってきま〜す」