俺はもう猫じゃない!
(なんで銀もついてくるのよ)

(なんで俺も一緒じゃだめなんだよ)

(あんたは家で留守番よ。いつ変身するか分からないでしょ)




銀はどうやら帰る気は毛頭ないらしく私の自転車の後ろにそそくさと乗った。


まったく。変身しても知らないからね。




私たちは 『Petit Bonheur(プチ・ボナール)』
に向かった。




「湖都ちゃん、いらっしゃ~い!あら?雪斗のともだち?」



雪斗くんのお姉さんのはるかさんは私がいつもケーキを買っている「Petit Bouheur (プチ・ボナール)」を一人で切り盛りしている。

見た目は雪斗くんとはあまり似ていない。

雪斗くんは控えめな性格だけど人の目をいつのまにか惹き付ける雰囲気とすらりとしたスタイルに小さな顔。
色白できれいな肌。黒目がちの瞳とすっとした鼻が特徴的だけど、
はるかさんは、小麦色の肌で丸顔。身長は150なく小柄。目の下から鼻のあたりにちらばるソバカスが可愛い。

雪斗くんと並ぶと彼の方がお兄ちゃんみたいだ。


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