HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]
夜の10時ぐらいに家のチャイムが鳴った
誰だろうと小さくつぶやいて、部屋を出た
「は――――....ッ?!」
玄関のドアを開けた瞬間、血だらけの雄ちゃんを支えるあきちゃんの姿が目に入った
ゆうちゃんは何度か咳をしてそのたんびに血を吐いた
「ゆうちゃん!?」
「千紗、暖かいタオル貸してくれ」
あきちゃんたちを家の中に入れて、雄ちゃんをソファに座らせた
「分かった!今持ってくる」
急いで洗面所へ行ってお湯を桶の中にためた
たまったお湯の中にタオルを突っ込んだ
そのままリビングに戻ってあきちゃんに暖かいタオルを差し出した
それをゆうちゃんのおでこやほっぺたにそっと当てるとゆうちゃんは苦しそうな声を出した
あたしはただそれを見てるしかできなかった
「あきちゃんも血が」
「俺は還り血だから、俺のじゃねーから」
ゆうちゃんがこんな状況なのに、あたしはやっぱりあきちゃんのことしか考えられなかった
あきちゃんが怪我してなくてよかったってホッとしてしまったんだ
雄ちゃんの手当てをしていたあきちゃんの手が止まった
「千紗、お湯代えてきてくれ」
「へっ?あ...」
桶に入っていたお湯は真っ赤になっていた
急いでお湯を取り替えて、また同じ場所に座った
数分たって、再びあきちゃんの手が止まった
「お湯代えるの?」
「いや、終わった」
あきちゃんがこっちを向いて始めて分かった
あきちゃんの顔も、還り血で痛々しかった
誰だろうと小さくつぶやいて、部屋を出た
「は――――....ッ?!」
玄関のドアを開けた瞬間、血だらけの雄ちゃんを支えるあきちゃんの姿が目に入った
ゆうちゃんは何度か咳をしてそのたんびに血を吐いた
「ゆうちゃん!?」
「千紗、暖かいタオル貸してくれ」
あきちゃんたちを家の中に入れて、雄ちゃんをソファに座らせた
「分かった!今持ってくる」
急いで洗面所へ行ってお湯を桶の中にためた
たまったお湯の中にタオルを突っ込んだ
そのままリビングに戻ってあきちゃんに暖かいタオルを差し出した
それをゆうちゃんのおでこやほっぺたにそっと当てるとゆうちゃんは苦しそうな声を出した
あたしはただそれを見てるしかできなかった
「あきちゃんも血が」
「俺は還り血だから、俺のじゃねーから」
ゆうちゃんがこんな状況なのに、あたしはやっぱりあきちゃんのことしか考えられなかった
あきちゃんが怪我してなくてよかったってホッとしてしまったんだ
雄ちゃんの手当てをしていたあきちゃんの手が止まった
「千紗、お湯代えてきてくれ」
「へっ?あ...」
桶に入っていたお湯は真っ赤になっていた
急いでお湯を取り替えて、また同じ場所に座った
数分たって、再びあきちゃんの手が止まった
「お湯代えるの?」
「いや、終わった」
あきちゃんがこっちを向いて始めて分かった
あきちゃんの顔も、還り血で痛々しかった