HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]
とぼとぼと一人で校門へ歩いていた



ほとんど、彼氏とか友達と帰って行って



あたしは一人になっていた



怖いなぁ...でも、あたしが襲われるわけないしな



でも一人はやっぱり不安だ



「はぁ~」



「でっかいため息だな」



前から聞こえた声に反応して、重たい顔を上げた



「あきちゃん...達?」



前にはバイクにまたがっておかしそうに笑うあきちゃん達



みんなあたしを迎えに来てくれたの?



「どうせ千紗は一人だと思ってさ、迎えに来たぜ」



「あきちゃん...ありがとう!」



彬ちゃんに駆け寄って抱きついた



嬉しい、来てくれただけでも十分だよ




彬ちゃんはあたしの頭を撫でてからヘルメットを渡してきた



「乗れ」


「うん!」



あたしせんように白いヘルメットをかぶって、あきちゃんの後ろに乗った



「ふふっ、久しぶりのあきちゃんの背中」



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