HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]
まぶしさが消え、ゆっくり目を開くと





白い天井に、ピピっという機械の音





手にある暖かい感覚





なにもかもがはっきりとわかった




手にある暖かい感覚を今ある力で握り、必死であたしは生きてると訴える





それに気付いたのか、目の前に大好きな人の顔が映った





「千紗?...俺が分かるか!?」





でも、分かっても。声は出なかった





何で出ないの?





あたしは必死にこくりと頷いた





「...千紗?」






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