HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]
だけど、日に日に彼の行動が気になりだした


彼がどこかへ行けば、女のところかなって思うようになった


彼にデートに誘って断られたら、女のところに行くのかなって思った


そんなずるずるした関係が続いていたあたし達


でもそれでもあたしは彼が好きだったから、それでもよかった


一緒に居られるだけでよかった


初めてのバレンタインデーに彼にチョコを贈った


初めての時はあたしたちはまだ好き同士だったから、チョコだって彼はあたしからしか受け取らなかった


でも中3の時、あたしよりも先に女の子たちが彼にチョコをあげていた


それを受け取るところをマジかで見てしまった


涙をこらえて彼にチョコを渡して、友達のところに言って泣いたのも思い出だ


初めてのバレンタインデーの時、ホワイトデーに彼はあたしの大好きなかすみ草をプレゼントしてくれた


そのカスミソウは2週間ほどで枯れてしまったけど、その時包まれていたリボンはまだあたしの家に飾ってある


あたしはかすみ草が好きだ


華の中で一番好き


小さくても、いっぱい仲間がいて懸命に花を咲かせて生きている


みんなにカスミ草を見せるといつも“ただの雑草じゃん”って言われる


そんなことない、そういいきってきた


かすみ草が雑草?


そんなわけないでしょ


ちゃんとした花なんだから!


かすみ草の花言葉も“親切”“夢見心地”“清らかな心”“魅力”“無邪気”


かすみ草の花言葉も好き




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