HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]
「きゃー可愛い~」


目の前には小さなヒヨコがいる


あたしは手の上に載せて一人ニコニコしていた


裕美は大きなライオンをながめている


観光と言った彬ちゃんは雄ちゃんとベンチに座ってなにやら真剣な顔して離してる


ヒヨコを手に載せながら彬ちゃん達をチラチラ見ていた


あたしがどんだけ耳を済ましても会話は聞こえない


聞きたいけど、彬ちゃん達が"こっちきたら殺す"というオーラが見えるから近づけない


何話してるのかな


気になって気になってしょうがないあたしはヒヨコをしたに落としてしまった


「あっ‼」


急いでヒヨコをてのうえにのせた


ごめんね


心の中で謝ってヒヨコの頭を優しく撫でた


「あれ千紗?」


いきなり名前を呼ばれて下げていた頭を上げた


「健君」


健君があたしの隣に腰をおろした


「なんかあったか?」
「何もないよ?」


うそ、彬ちゃんの事がきになってる


だってあんな深刻そうな顔を見たことない

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